自転車通勤は、運動になって、毎朝の満員電車や渋滞からも開放されて、メリットがいっぱい!
でも、注意しておきたいこともあります。
これから自転車通勤をはじめてみようかな、と考えている方へ、自転車通勤をするなら知っておきたい現実をご紹介します。
目次
自転車通勤できる距離はどのくらい?
自転車で通勤するなら、最短距離で2km〜5kmくらい、上限は10km〜15kmほどを目安に検討するのがおすすめ。
距離感の目安
徒歩で12分〜15分あるく距離=だいたい1kmくらい
(歩くスピードや道のアップダウンによっても変わります)
ちなみに、不動産情報でよく見る徒歩○分という表示は、徒歩1分=80mとして計算されています。つまり、1km歩くのに12分30秒かかるという計算。
でも、賃貸物件探しをしたことがある方はわかっていただけると思うのですが、実際に住んでみたらもっと時間がかかった!ということ、ありませんか?
・・・ということで、1km=徒歩12〜15分を距離感の目安にしてみてください。
片道5kmまでなら軽い運動になる
徒歩で5kmとなると、1時間以上かかる計算になりますが、自転車なら軽い運動になります。
ママチャリを使うか、速さの出るスポーツバイク(ロードバイクやクロスバイクなど)を使うかにもよっても体感は変わりますが、スポーツバイクなら比較的あっという間に到着してしまう距離です。
片道5kmなら、仕事にも支障が出てしまうようなことは少ないでしょう。
片道10kmまでなら、ちゃんと運動した気分になる
自転車通勤の距離が10kmほどになると、ちゃんとした運動になります。汗もかいて、体がスッキリ感じられるでしょう。
とはいえ、片道10kmまでであれば、疲れ果ててヘトヘトという方は少ないはず。仕事に影響も残りません。
朝に10km自転車で通勤して、仕事をして、また10km自転車で帰宅するのであれば、仕事と運動どちらもしっかりできる理想的な自転車通勤かもしれませんね。
片道10km以上なら、仕事に疲れがでないように注意
体力やどんな自転車を使うかにもよりますが、長距離走行に向いているスポーツバイクでも10km〜15kmの距離になるとしっかり汗をかく運動になります。
あくまでも通勤ですから、自転車の疲れが仕事に影響を与えてしまっては本末転倒。自転車通勤できない距離ではありませんが、疲れや眠気には要注意です。
自転車通勤にかかる時間を距離から計算しておこう
自転車で走る平均速度は、時速15kmとされることがよくあります。
時速15kmの場合、1km走るのにかかる時間は4分ほどになります。
自転車通勤の距離と時間の目安
- ママチャリ(シティサイクル):
時速12〜15km → 1km走るのにかかる時間は約4分〜5分 - ロードバイク:
時速25km → 1km走るのにかかる時間は約2分30秒
※信号待ちなどで止まることなく走り続けた場合
天気や季節によって注意すること
雨の日の自転車通勤
自転車の大敵といえば、雨。当然ですが傘もさせませんから、体で雨風を受け止めることになります。
防水のカッパを着ても、濡れないのはまず不可能でしょう。体の大半は雨を防げても、顔や手はまず濡れますし、靴に水が染み込んでしまうことも。
また、雨が降ると路面は滑りやすくなり、とくにマンホールや側溝のフタ、キャッツアイ(道路の境目に埋め込まれているボコボコ)を踏んでしまうと簡単にツルッと滑って転倒してしまいます。道路の白線にも注意です。
雨の日なら、溝のあるタイヤのほうが安心。ロードバイクなどについていることが多い溝の少ないツルッとしたタイヤは、排水機能が低いため滑りやすくなります。
このように、雨の日の自転車通勤はかなり注意して走らないといけないため、デメリットに感じる方がほとんどでしょう。
人によっては、雨の日の自転車通勤はしないという方もいらっしゃいます。
晴れの日の自転車通勤
晴れの日の自転車通勤は、想像どおりとっても気持ちの良いライドになります!
雨の日ほどではありませんが、晴れの日にも気をつけたいポイントもあります。
その一つが太陽の日差し。とくに夏は日焼けに注意が必要ですが、1年中気をつけたいのは日差しの差す方向です。
季節によっては、夕方帰宅するときに西日に向かって走らなければいけないという場合もあります。アイウェア(サングラス)がなければ眩しすぎて路面や周りが見えづらくなることがあります。
夏の自転車通勤
真夏の自転車通勤はかなり過酷になります。これでもかというほど、暑さ対策をしてください。
朝出勤して夕方帰宅する方は、朝は少し早めに出発するなどして真夏の日差しを避ける対策が必要です。早めに出発するとなると、睡眠時間が冬よりも短くなるかもしれませんね。
自転車をこげば、朝のうちは少し涼しい風を感じるかもしれませんが、汗をたっぷりかくのは避けられません。
夏の通勤には、朝の通勤の服・仕事着・帰りの服など着替えが必要になるでしょう。
冬の自転車通勤
冬の自転車通勤は、寒さ対策が大切。保温性のある服の上に、冷たい風を防ぐジャケットなどを着るのがおすすめです。
また、日照時間が短い冬は、薄暗い時間に出発して真っ暗な中を帰宅する方も多いはず。薄暗い時間に走る場合は、アイウェア(サングラス)の色に注意してください。色が濃いレンズのアイウェアでは、視界がほとんどなくなってしまいます。
冬の朝早くから出勤する方は、路面の凍結にも注意。とくに日中も日差しがあたらない場所は凍結して滑ってしまうことがあります。
自転車通勤をはじめる前に確認すること
実際に通勤ルートを走ってみる
計算やGoogleマップでも所要時間の目安はわかりますが、やっぱり実際に走ってみることをおすすめします。
電車や車では気づかなかった路面状況や坂道、信号待ちなど、リアルな感覚がつかめます。
交通量の多い大通りでは、歩道橋や横断歩道が少なく、なかなか道路の向こう側に渡れないなんてことも。
急な上り坂がないか確認する
とくに急な上り坂があると、所要時間だけでなく体力も奪われてしまいます。
走行距離が短くてもアップダウンが多いと感じたら、ルートを変えてみるのも良いかもしれません。
道路の混雑状況を確認する
車が混雑していたり大渋滞していても、自転車なら関係なく進める!とイメージしている方も少なくありません。
でも実際走ってみると、道路が狭かったり、車の横をすり抜けるバイクが多くて、自転車が安全にすり抜けられないことも。可能なら、通勤と同じ時間帯や同じ曜日に、道路を走って確認してみると安心です。
自転車通行可の歩道がないか、確認しておくのもポイントです。
信号待ち・踏切で時間のロスがないか
車通勤の方にはおなじみの、信号待ちと踏切。
自転車通勤でも同じく、信号や踏切で足止めされると、予想以上に時間がかかってしまうことになります。
なかなか前に進めない信号や踏切がないか、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
路面はキレイか
自転車は、細いタイヤでしかも2輪ということで、車とは比較できないほど路面状況が影響します。
路面の凹凸だけでなく、落ちているものにも注意。
砂利が溜まっている場所はタイヤが取られて転倒しやすくなりますし、工業地帯や産業道路ではネジや釘などが落ちていてパンクの可能性が高まります。
通勤予定のルートにそういった場所があるなら、ルートを変えるか、ゆっくり走って気をつけるようにしてくださいね。
会社に伝える
自転車通勤の希望を、必ず会社に伝えましょう。
会社の規約によっては、自転車通勤ができないこともあります。
自転車通勤を申請すると、交通費の補助がなくなる企業も多いですから、雨の日だけは電車通勤にしたいと考えている方は、交通費の補助についても相談しておきたいですね。
駐輪場をかりる
勤務中に自転車をとめておく場所の確保が必要です。
会社の敷地が広く、社員の駐輪場がある方は駐輪場へ。
いわゆるママチャリよりも高額なスポーツバイクの場合は、会社の敷地内であってもしっかりとロックをかけておくことをおすすめします。
都市部では、会社近くの駐輪場を探して契約しておきましょう。ご自身がスポーツバイク場合は、その駐輪場に他にもスポーツバイクが止まっていれば少し好印象。できれば、管理人の方がいたり、人目に付きやすい場所にしっかりロックをかけて止めておけるような駐輪場が安心です。
着替えや靴を用意する
自転車をこぐときは、動きやすくて汗を吸ってくれる服装や靴で乗ることをおすすめします。
中にはスーツなど仕事着で自転車通勤をされる方も多くいらっしゃいますが、汗ジミやニオイ、シワなどがついてしまいます。職場にロッカーがあるなど着替えられるなら、通勤の服と仕事着をわけることをおすすめします。
靴も仕事用のものだと、汗や汚れが気になるだけでなく、ペダルをこぐのに滑りやすいことも。仕事用の革靴やヒールは職場に置いておき、自転車通勤用の靴を用意しましょう。
その他に用意しておくもの
- ヘルメット
- ライト
- ロック(鍵)
- ベル
- グローブ など
自転車通勤はルーティンになるととっても快適!
自転車通勤をこれから始めるときの、距離感や注意点をご紹介しました。
距離は問題ないけれど、準備することが思っていたより多くて大変そう・・・と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに自転車は体を動かして運動するわけですから、電車通勤や車通勤と比べたら、用意することはそれだけ多くなります。はじめは面倒だなぁと感じることがあっても、自転車通勤が毎日の生活の一部になると、もう電車通勤や車通勤には戻れない!と感じるでしょう。
日頃あまり運動できていない方、満員電車や車の渋滞にうんざりしている方は、ぜひ自転車通勤の楽しさを味わってみてはいかがでしょうか。